福音讃美歌の中で親しまれてきた賛美歌 新生讃美歌230番「丘の上に立てる十字架」

新生讃美歌230番「丘の上に立てる十字架」
George Bennard(1873-1958)

オハイオ州のヤングスタウンの炭鉱夫の一人息子として生まれ、16才で父を失い、母と4人の姉妹を養うことになったベナードは、苦学の末、24才で救世軍の士官となり、8年後には、メソジスト教会の牧師となりました。彼は伝道と牧会の生涯の中で、約300曲以上もの福音讃美歌を作りました。1960年のChristian Heraldの調査で、約4万通の回答中、2位の「いつくしみ深き」を6千票も引き離して1位となった、それほど人気のある賛美歌です。

彼がこの曲を書き始めたのは1912年の秋で、ミシガン州とニューヨーク州での特別集会に携わっていた時でした。テーマとメロディはすぐに出来上ましたが、詩は推敲を重ね、出来上がったのは1913年1月、これもウィスコンシン州の特別集会の時でした。ハーモニーをつけて完成させたのは、Charles H. Gabriel(福音讃美歌作曲家)です。彼は「長い間十字架の意義とキリストの苦しみにあずかることについて考えていたが、ヨハネ3:16がはっきりと見え、十字架上のイエスと贖いの意味が明確に分り、その真理について考えれば考えるほど、それが福音の神髄そのものだ、とわかってきた」と書いています。

彼の生家の前には、4メートル近くの木の十字架が建てられ、「古い荒削りの十字架 – この愛すべき賛美歌を作ったGeorge Bennardの家」と刻まれています。

山中先代(筑紫野二日市)新生讃美歌ニュースレターNewSong 15号(2007)

Related Posts

最近の記事
  1. 「平和をあたえませ」と節ごとに歌う 新生讃美歌329「全能の神はいかずちも」

  2. キリスト者としての使命を求める歌、新生讃美歌645番「すべてをくださる恵みの神」

  3. 「慰めの(ケアーする)教会」(Caring Church)をテーマに 新生讃美歌「教会世にあり」

  4. イースターの賛美歌「キリストはよみがえられて、今生きておられる」新生讃美歌240番「救いの主はハレルヤ」

  5. キリストの十字架以外に、誇とするものはない 新生讃美歌235番「栄えの主イエスの」

  6. 福音讃美歌の中で親しまれてきた賛美歌 新生讃美歌230番「丘の上に立てる十字架」

  7. 「主によって召し出された民」を歌う賛美歌を求めて 新生讃美歌94「われらは主の民」

  8. 「善き力にわれ囲まれ」の作曲者 Fietz

  9. 詩篇に基づいた、ドイツの新しい賛美歌

  10. 美しい詞と音楽の調和~主への賛美への思いを導く 

記事一覧を表示するには、カスタム投稿「賛美歌解説」にて、4つ以上記事を作成してください。

オーディオプレイヤー
投稿が見つかりませんでした。

収録曲一覧カテゴリー

TOP
error: この記事は保護されています