炎はたくさん、ろうそくは一本。ろうそくはイエス・キリスト。

新生讃美歌365番 「もえる明り多くても」(Lagorna ar manga, Ijuset ar ett)

「もえる明り多くても」というタイトルからは、いったいこれは何を歌った賛美歌なのだろうと思ってしまいますね。歌詞を読み進むと、いくつかの聖書の個所が思い浮かぶことでしょう。ローマ書12・4以下や、第一コリント12章などのみ言葉が、素朴に、そしてシンプルなメロディーに乗せて歌われています。それでいて、しっかりと、そしてしっとりと、心に沁み入るように思われます。主イエスを信ずる者の群れの在り様を、端的に言い表している賛美歌です。

『新生讃美歌』では、ドイツ語のタイトル、翻訳者、そして曲名が書かれていますが、訳者は原語のスウェーデン語(原歌詞は5節まであります)を訳者の知人に直訳を依頼し、それを歌詞に整えたので、これはスウェーデンの賛美歌として扱うほうがよいでしょう。

作詞者Anders Frostenson (1906- ) は、スウェーデン南部の農家に生まれ、神学を学んだ後、ストックホルムやその他の町々で牧師として働きました。と同時に600以上の詩篇の翻訳や作品を書いたというのですから、いかに彼が詩才に恵まれていたかがわかります。また、とくに子どもたちのための詩を多く書いたと言われていることも、この賛美歌を見れば納得できます。1972年に彼はこの賛美歌を作詞しました。

Olle Widestrand (1932- 、スウェーデンの教会音楽家) は、1974年にこの歌詞に作曲をしたのですが、1976年にはドイツ語に翻訳され、まもなく種々の讃美歌集に採り入れられるようになり、さらにThuma Mina: International Ecumenical Hymnbook (1995)――世界教会協議会の集会やエキュメニカルな大会などで使われた歌をまとめた賛美歌集(その中から35曲を収録した日本版は、『Thuma Mina つかわしてください―世界のさんび』として、2003年12月に日本キリスト教団出版局から出版されている)――にも採用されているということが、この詞と曲の合わせ持つ価値を物語っているように思われます。エキュメニカルな集会でこの賛美歌が歌われたときには、それぞれの働きは違っても“われら主によりひとつ”ということをさぞ実感したことでしょう。

1節の原歌詞「炎はたくさん、ろうそくは一本。ろうそくはイエス・キリスト。/炎はたくさん、ろうそくは一本。私たちは、あの方のもとでひとつ。」

新生讃美歌には入っていない歌詞(本来は3節)は、「賜物はたくさん、聖霊はひとつ。イエス・キリストのうちにある。賜物はたくさん、聖霊はひとつ。私たちは、あの方のもとでひとつ」となっています。

青野詔子(平尾教会)新生讃美歌ニュースレター

365 もえる明り多くても

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